歯ブラシの大切な役割
- 歯の汚れをとる
- 歯茎のマッサージ
- 歯磨き粉の成分を全体に広げる。
があります。
では順番に解説していきましょう。
歯の汚れをとる。
歯の汚れとは何でしょう?食べカスはもちろんですが口の中の細菌が食べカスを分解して歯垢(プラーク)というネバネバのバリアで覆われた塊を作ります。風呂桶のねばねばや排水溝のねばねばもこれと同じです。お風呂を洗うのにシャワーを強くかけてかけただけでわねばねば取れませんよね必ず洗剤をつけてブラシでこすってねばねばを取ります。
これが口の中では、シャワーをかけるのがうがいにあたります。うがいだけではプラークは取れません。そこで歯磨き粉をつけて歯ブラシをする事でプラークが除去されます。
歯茎のマッサージ
歯茎をマッサージする事で歯茎の血行が良くなります。では血行が良くなるとなぜ良いのでしょうか?
血行が促進されると歯茎の細胞が新しく生まれ変わるのに必要な栄養や酵素が行き渡りやすくなります。細菌によって損傷を受けた歯茎の組織再生が促進されるとともに、免疫力も高まります。
1本の歯ブラシで歯垢除去と歯茎マッサージを行う事は可能ですが、ちょっとしたテクニックが必要になり、習得する時間に個人差が出てきます。
私が推奨するのは2本の歯ブラシを使うやり方です。
歯垢除去と歯磨き粉の成分を全体に広げる歯ブラシとマッサージに使う歯ブラシです。
歯の汚れをとる歯ブラシはなるヘット(先)の部分が小さい方が奥まで届いて良いと思います。ただ先が大きい方が一回のストロークで小さいのもより広範囲に歯に接触する為効率は良いのですが、奥歯の裏側などが届きにくいの欠点です。
効率良く歯垢を除去するのには電動歯ブラシも良いと思います。欠点としては価格が普通の歯ブラシよりも十倍以上高い事、替えブラシも結構な値段がします。そこをクリアできればかなり良いものだと思います。
マッサージ効果が期待できる歯ブラシはつまようじブラシがお勧めです。
毛先がまとまっているため歯と歯の間に入りやすくコツさえつかめば歯茎の改善にとても効果的だと思います。当院では衛生士による術者磨きを行っていますので是非体験してみてください。この歯ブラシだけで歯肉の炎症が収まった症例がいくつも報告されています。
歯磨き粉の成分を全体に広げる
現在巷ではいろいろな歯磨きが出ています。虫歯予防に特化したもの、歯を白くする効果をうったたもの、知覚過敏を軽減するもの、歯茎の炎症を抑えるものなどどれを選んで良いのか迷ってしまうと思います。それぞれの効能はあると思いますがあくまでも歯磨き粉であり薬ではありませんので効果をすぐに期待するのは?です。
その中でフッ素入りの歯磨き粉はお勧めです 現在日本では1470ppmの濃度がマックです。六歳以上であればこの歯磨き粉で虫歯予防を行ってください。歯ブラシにつける量はたっぷりで大丈夫です。子供用には500 ppm970 ppmフッ素配合の歯磨きもあります六歳以下のお子様はこちらを使っていただければ良いと思います。
歯ブラシした後うがいは少量の水でうがいしていただき歯磨き粉の味が残るぐらいだと効果が期待できます。これがしっかりうがいしてしまうと歯磨き粉の成分を流されてしまいフッ素の効果が期待できなくなります。まず最初に強くうがいしていただいてある程度の食べカスなど口から出してから歯ブラシをするといいと思います
最後に歯ブラシはどのくらいの力を歯にかければ良いのでしょうか?
力の入れ過ぎは歯茎を傷つけてしまいます。
適正なブラッシング圧は、150g~200gです。 これは、歯ブラシの毛先を爪に当てた時に、爪の色が少し白くなる程度の力です。
または歯ブラシの毛先を歯の表面に当てた時に、毛先が広がらない程度の力加減です。 歯ブラシをご自身の手の指に押し当てて力加減を確認してみるとよいでしょう。
キッチン測りに歯ブラシを当てて、強さを計測してもわかりやすいと思います。